こんにちは。マイルで得得のデイビッドです。
以前のコラム「円高=マイレージ購入がお得」では、円高だとマイレージをお得に買えることについて触れました。
外資系マイレージではマイルを購入することが可能ですが、ANA、JALマイレージは直接購入できないので、マイレージ購入に違和感がある方も多いかもしれません。
マイレージ購入に対して、いろんな考え方があるかと思いますが、基本的に、
「マイレージはタダでもらうものだから買うのは本末転倒」
「特典に足りない分なら買うのもあり」
のどちらかになるのではないでしょうか。
私はどちらかというと、後者の「特典に足りない分なら買うのもあり」派で、実際に旧ノースウエスト航空・ワールドパークス時代、マイルを数千マイル購入し、ビジネスクラス特典を利用しました。
すべてのマイルを買うのもあり?
通常、マイルを購入する方は、特典航空券に足りないマイル数を買うケースがほとんどかと思います。
しかし、極端な話、足りない分だけでなく、特典航空券に必要なマイル数を全部買ってしまうことも出来るわけです。(一部のマイレージプログラムでは、足りない分のマイルのみ購入可能で、好きなマイル数だけ買えないケースもあります)
例えば、日本国内線の特典を利用したいのであれば、特典に必要なマイルを全部買ってしまい、そして特典に交換することができます。
「本来マイルは飛んだり、物を買ったりして貯めるものなのに、マイルを全部購入するなんて馬鹿な話だよ」と思われるかもしれません。実際に、その考え方のほうが普通かもしれません。
でも、こう考えることもできるかと思います。
「マイル購入に払う金額が、通常の航空券購入に払う金額より少なかったら、結局はお得なことになる」という考え方です。
本来特典航空券はタダのものであるべき、という考え方は置いといて、上のような考え方も、一応ありなのではないでしょうか。
実際に、いくつかのマイレージプログラムでの例を挙げてみたいと思います。
国内線特典航空券の場合
ユナイテッド航空・マイレージプラスでは、15,000マイルでANA国内線に乗れますが、2011年1月現在、約518米ドルで、15,000マイル購入することができます。
1ドル83円とした場合、15,000マイルは約43,000円で買えることになります。
2011年1月現在、UA・マイレージプラスでは、日本国内特典では、片道2区間飛ぶことも可能です。例えば、札幌〜羽田〜那覇と飛んでも15,000マイルで大丈夫です。
札幌〜羽田〜那覇を往復すると、国内線とはいえ、かなりの金額になるのは想像できるかと思います。スーパー旅割などの割引運賃を利用しても、最低6万円前後になります。
つまり、最低約60,000円かかるところを、マイルを購入すれば、約43,000円で済んでしまうことになります。つまり、マイルを購入した方が、約17,000円節約できることになります。
この例は、故意に札幌〜羽田〜那覇と長いルートにしていますが、このように、実際にマイルを購入したほうがお得になるケースがあるのも事実です。
もう1つの例として、アメリカン航空・アドバンテージを挙げてみます。
2011年1月現在、約405米ドルで、15,000マイル購入することができます。
1ドル83円とした場合、15,000マイルは約34,000円で買えることになります。
2011年1月現在、AA・アドバンテージでは、日本国内特典では、片道1区間飛ぶことが可能です。例えば、羽田〜奄美大島の往復も15,000マイルで大丈夫です。
羽田〜奄美大島線は、便数が少なくJALのみ運航していることもあり、料金も高くなっています。先得などの割引運賃を利用しても、6万円前後になります。
つまり、最低約60,000円かかるところを、マイルを購入すれば、約34,000円で済んでしまうことになります。つまり、マイルを購入した方が、約26,000円節約できることになり、ほぼ4割も安く済んでしまいます。
この例も、故意に高くなる羽田〜奄美大島線を選んでいますが、このように、マイルを購入したほうが、かなりお得になるケースがあります。
国際線もあり
高くなりがちな日本国内線の他にも、一部の国際線でも同じようなケースがあります。
例として、またUA/マイレージプラスを挙げてみます。
2011年1月現在、ユナイテッド航空便に限り、成田〜シンガポール間のファーストクラス特典は4万マイルになっています。
この成田〜シンガポール間を、マイル購入と、通常の航空券購入ではどれくらいの差があるのでしょうか。
4万マイル購入には1,325米ドルかかるので、1ドル83円とした場合、4万マイル購入には約11万円必要になります。
一方で、成田〜シンガポール往復のファーストクラスは、2011年3月までのセール運賃でも、約25万円になります。
つまり、4万マイル購入して乗ると約11万円だけになり、実際に約14万円も節約できることになります。
デメリットは、希望日に乗れるかわからないこと
メリットは、日付変更ができること
上のように、マイレージプログラム、路線はかなり限定されますが、マイルを買って特典航空券で旅行したほうが、はるかに安くなるケースがあります。
ただし、有償航空券との違いとして、必ずしも希望日に特典を利用できるとは限らないリスクがあります。いくら必要なマイルを全部買っても、肝心な特典の空席枠がなくては意味がないわけです。
なので、「繁忙期は避けれる」「数日ずれても大丈夫」という方のほうが、この方法は合っているかもしれません。
逆に、メリットして、日付変更が無料で出来ることがあります。UA/マイレージプラス、AA/アドバンテージの場合、航空会社・路線が同じであれば、フライト日の変更は無料ですることができます(2011年1月現在)。
有償航空券であるANAの旅割、JALの先得ともに、フライト日を変更することができないことを考えると、特典航空券ならではのメリットもあることになります。
考え方はいろいろ
通常であれば、「特典旅行は、無料で貯めたマイルでしてこそ意味がある」という考え方になるかと思います。
しかし、「特典航空券は無料のものとして利用すべき」と割り切るのではなく、有償航空券より数万円安く飛ぶ方法として、マイル購入+特典航空券の利用、という方法も1つの選択肢になってもおかしくないのではないでしょうか。
と言いつつも、私の心の隅に、「確かに、マイルを購入して安く乗るのもありだけど、スカイマークの激安運賃にはかなわない」という気持ちがあるのも事実です(笑)。
特典で乗れるのはANAかJALなので、スカイマークを比較の対象にするのもおかしいことかもしれません。
ただ、これからANAが関西を拠点とする格安航空会社を発足するなど、日本国内線の競争はますます激しくなっていくかと思います。
そして、片道1万円以下で乗れてしまい、なおかつANA、JALとの重複路線であれば、一生懸命貯めたマイルを使って、ANAやJALの国内線を飛ぶ価値が下がってしまうのかもしれません。
これは、考えれば切りがないことですが、自分の考え方と一致するのであれば、「すべてのマイルを購入」というオプションもあることを、お伝えしたかったのでこのコラムを書いてみました。
マイル購入で手っ取り早く数万円得をしたいという方は、マイル購入料金一覧表をご覧になられてみてください。 |