こんにちは。マイルで得得のデイビッドです。
今回は珍しいニュースをお伝えしようかと思います。
数ヶ月前、ネット上で、「解雇されたアメリカ人男性が、マイルを使ってホテル生活をしている」というニュースを見つけました。
英語のオリジナルニュース記事はこちら(ABC News)。
実際にはホテルに泊まっていたので、100%ホームレスにはなりませんが、英語だと「自分の家がない」というのが本来の意味ですので、泊まるところがホテルしかないというのも、ある意味ホームレスになるわけです。
なかなか、マイラーがこのようなことで注目を浴びることもないかと思うので、詳しく見てみたいと思います。
解雇されたが、大量のマイルを使用
この解雇された男性はジム・ケネディー(Jim Kennedy)さんで、アメリカのカリフォルニア州に住んでいましたが、仕事を失い、住宅ローンも払えなくなり、強制退去されたようです。
住む場所をなくし、失業保険でもらえるお金も多くないので、家を借りる余裕もないわけです。そこで目を付けたのが、解雇前に出張で貯めていた大量の航空マイルです。
ニュース記事によると、ジムさんが当時持っていたマイル数は以下の通りです。
200,000マイル ユナイテッド航空・マイレージプラス
120,000マイル アメリカン航空・アドバンテージ
100,000マイル デルタ航空・スカイマイル
400,000ポイント Hilton
85,000ポイント Starwood
125,000ポイント American Express
このように、大量の航空マイル、そしてホテルプログラムのポイントを持っていたようです。
ヒルトン、スターウッドのポイントはホテル滞在に使えますし、上記のアメリカ系マイレージプログラムであれば、マイルでホテル滞在特典が利用できるので、少なめのポイント(マイル)で済むホテルを選べば、それなりに泊れることになります。
マイル(ポイント)を使う時も情報収集が大切
ニュース記事の中に、「少しでもポイントを使える期間を延ばそうと、ポイントと現金を組み合わせて使った。例えば、1,600ポイントと30ドルで1泊のように」という箇所があります。
この文章から、ジムさんはできるだけ効率よく、残っているポイントとマイルを使っていたことがわかります。全てのポイントとマイルを使ってしまったら、本当にホームレスになるリスクもあるわけですから、当然かもしれません。
他にも、ポイントやマイルで泊まれるホテルの中でも、「インターネットが無料」「テレビのチャンネル数が多め」などのホテルもきちんと把握していたようです。
大変な状況だったとは思いますが、そのような中でも、効率よくポイントとマイルを使い、その上、ホテルのサービス内容まで把握していたリサーチ力は見事だと思いました。
少し話が外れますが、この話は、私たちが、普段マイルで特典航空券を利用する時にも役立つのではないでしょうか。
例えば、スターアライアンス系のマイルで、東南アジアへ特典航空券で行く時、「同じ必要マイル数なら、アシアナ航空ならおいしいビビンバを食べれるし接客もいいから、機内食もサービスもあまりよくないと言われる中国国際航空は避けるべき」という感じです。
ビジネスクラス特典の場合、「アシアナ航空よりも、ユナイテッド航空のシートが完全にフラットになるからぐっすり眠れる」などです。
十分なマイルが貯まったら何となく特典旅行をするのではなく、ちゃんと各航空会社の比較をして、自分に合う航空会社を選べば、より賢くマイルを使えたと言えるのでは?と思いました。
JAL,ANAのマイルでホテル生活は可能か?
今回のジムさんは、アメリカ系のマイルをアメリカのホテルで使うケースですが、果たして日系のマイルを、日本国内のホテルで使う場合はどうなるのでしょうか。
例として、JALマイレージバンクを見てみます。
JALの100万マイルあった場合、JALのICクーポン特典だと、120万円分のICクーポンに交換することができます。
日本国内ではJALホテルズの宿泊料金に使えるので、安めの1泊1万円のプランを利用した場合、120日間、約4ヶ月ホテル生活ができることになります。
なので、利用できるホテルはかなり限られますが、アメリカのジムさんのように、ホテル生活は実現可能なことになります。
ジムさんは再就職に成功
アメリカのジムさんですが、このアメリカのニュース記事によると、無事再就職できたということです。
ジムさんは、マイルでホームレス生活をしていた様子をツイッターで報告していたようで、それがネットで注目を集めて、テレビ局の目にとまり、ニュースで報道されたことにより、ジムさんを採用したい人がオファーをくれたようです。
ジムさんのツイッターはこちらで今も読むことができます。現在はマイル生活はしていないようで、普通の内容になっていますが、2010年3月頃に戻ると、当時のマイル生活を振り返ることもできます。
今回のジムさんのストーリーは、直接私たちに役立つ情報ではありませんが、意外な面でマイレージが活躍してくれたことは、我々マイラーにとってもうれしいニュースなのではないでしょうか。 |