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コラム (2009年11月)
マイレージ特典で宇宙旅行のチャンス

こんにちは。マイルで得得のデイビッドです。

今回は、少し変わったトピックをお届けしたいと思います。

ほとんどの方は「特典航空券」のために、マイルを貯めているかと思います。

そして、特典航空券で行きたい場所は日本国内、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、オセアニアなど、人によって異なるかと思います。

しかし、目的地が異なるにせよ、全ての目的地には共通点があります。それは「すべて地球上の場所」ということです。

「そんなの当たり前じゃん」と思われそうですが、実は、最近あるマイレージプログラムでは、なんとマイレージ特典で宇宙旅行へ行けるかもしれないことがわかりました

宇宙旅行なので、特典航空券というよりは、特典宇宙航空券とでも呼んだほうがいいかもしれません。

ずばりそのマイレージプログラムとは、ヴァージンアトランティック航空・フライングクラブです。

詳細は以下の通りになります。

ヴァージングループ傘下の
ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)による宇宙旅行


まず、ヴァージングループとは、さまざまな会社を傘下に持つイギリスの会社ですが、その中にヴァージンアトランティック航空もあります。

そして、今回注目するヴァージンギャラクティックもあります。このヴァージンギャラクティックは、宇宙旅行を一般人に提供するために作られた会社です。

まず、このヴァージンギャラクティックによる宇宙旅行の概要を説明すると、

開始時期 : 未定
出発場所 : アメリカのカリフォルニア州
料金   : 最低アメリカ200,000ドルより
旅行時間 : 約2時間半
参加条件 : 3日間のトレーニングに参加できること


となっています。

宇宙旅行が一般人にも開放されるとはいえ、最低アメリカ20万ドルも必要になるので、一部のお金持ちしか利用できないのは明らかです。

なお、アメリカ20万ドルとは、1ドル=90円とした場合、日本円で1800万円になります

VS・フライングクラブでは、
この宇宙旅行を特典として用意


同じヴァージングループ傘下の航空会社として、ヴァージンアトランティック航空・フライングクラブでは、この宇宙旅行を特典として用意しています。

この特典の詳細は以下の通りです。

●必要マイル数
200万マイル(ヴァージンアトランティック航空搭乗で獲得したマイルのみ対象)

●抽選方法
200万マイルある会員のみ、抽選に参加でき、当選した場合のみ、200万マイルが使用される

●参加できる人
200万マイル貯めた本人のみ

まず、ヴァージンアトランティック航空でのフライトマイルのみが対象になります。

提携している全日空コンチネンタル航空などによるフライトマイルは対象になりません。

続いて必要マイル数ですが、200万マイルも必要になります。私も一応VS・フライングクラブの会員ですが、10万マイルを貯めてビジネスクラスでロンドンに行くこととは桁外れのマイル数です(笑)。

ここまでは、200万マイルあれば、宇宙旅行ができる可能性があることをお伝えしました。

それでは、ヴァージンアトランティック航空だけで200万マイルを貯めるには、どれくらいのお金がかかるのでしょうか。続いて、ヴァージンだけで200万マイル貯まるまでを検証してみます。


日本からは成田〜ロンドン線のみ


ここでは、「日本に住んでいる人が、日本の唯一の就航路線である成田〜ロンドン線を利用する」という設定で話を進めます。

成田〜ロンドン間は片道6,220マイルなので、1往復で12,440マイルになります。

宇宙旅行の特典は200万マイル必要なので、200万を12,440で割ると、

2,000,000 ÷ 12,440 = 約160.8

となるので、200万マイルを貯めるには、成田〜ロンドン間を161往復する必要があります

それでは、161往復を完了するには、何年かかるのでしょうか。

毎年 1往復の場合 :  161年
毎年 4往復の場合 :  約40年
毎年 6往復の場合 :  約27年
毎年12往復の場合 :  約13年


まず、簡単に実行できる1年に1往復ですが、これだと161年もかかるので無理です(笑)。

1年に4往復以上になると、約40年からと、可能性がある数字になってきます。

極端な例ですが、ロンドン出張専門のビジネスパーソン、ツアー添乗員などで、毎月ヴァージンでロンドンへ飛ばれる方は、約13年後には200万マイル貯まる計算になります。

なお、上の往復数は加算率100%で飛んだ場合です。加算率50%だと、上の2倍往復する必要があります。

いくらかかるのか?

続いて、200万マイル貯めるまでに、ヴァージンアトランティックの航空券代がいくらかかるのかを見てみます。

同じヴァージンアトランティックの成田〜ロンドン線でも、飛ぶ時期、チケットの種類によって航空券代は異なります。

なので、ここでは「最低でもいくらかかるのか?」という視点で、一番安い加算率100%の運賃で計算してみます。

ヴァージンアトランティックのPEX航空券で、加算率100%なのは「ヴァージンAP7」運賃で、一番安いのは2010年1月〜2月となっており、1往復67,000円となっています

なお、ここでは燃油サーチャージは含みません。

200万マイルを貯めるには161往復必要になるので、

67,000円  X  161往復  =  10,787,000

なので、約1079万円かかることになります

1079万円だけでも膨大な金額ですが、宇宙旅行自体が約1800万円かかることを考えると、マイレージ特典として利用したほうが、約720万円お得な計算になります

しかし、燃油サーチャージ、ロンドンでの宿泊費などを考えると、実際には1079万円より多くのお金がかかるので、差はあまりないことが予想できます。

人によっては実現可能な宇宙旅行の特典

以上、おおまかな計算ではありましたが、ヴァージンギャラクティックの宇宙旅行特典の現実性を見てみました。

もう1度要点をまとめてみると、

1.宇宙旅行の特典には200万マイル必要

2.200万マイル貯まっても当選する必要がある

3.200万マイルはヴァージンのフライトのみ対象

4.毎年1往復のみだと、200万マイルは不可能

5.毎年4往復以上だと、200万マイルは十分可能

6.航空券代だけだと、マイレージ特典のほうがお得に宇宙旅行に参加できる

7.燃油サーチャージ、宿泊費等を考えると、かかる費用はあまり変わらない


となります。

ほとんどの方は「私には関係ない」と思われているかもしれませんが、一部の方は「私にはできるかも!」と思われているかもしれません。

できる可能性がある方は、特典航空券という枠を超えて、宇宙旅行を目指してみるのも面白いかもしれません。

抽選にもれてしまっても、手元には200万マイル残るわけですから、ファーストクラスで世界一周旅行も可能になります。そういう意味では、リスクはありません(ヴァージンアトランティック航空が倒産しない限り)。

ちなみに私ですが、現在VS・フライングクラブには約7,000マイルあります。現在の計画では、10万マイル貯めて、ヴァージンのビジネスクラスでロンドンへ行くのが目標です。

もちろん、宇宙旅行にもあこがれますが、そんなにロンドンに行けるお金もないので、いつか他の人がこの200万マイル特典を利用する日を待ちたいと思います。

むしろ、数十年後にこの宇宙旅行が当たり前になり、1人200万円とかで利用できる日が来たら、真剣に考えてみるかもしれません(笑)。

以上ですが、VS・フライングクラブの200万マイル宇宙旅行特典について触れてみました。

興味がある方は、公式サイトで詳細をチェックしてみてください。

200万マイルの宇宙旅行特典の詳細(英語のみ)

ヴァージンギャラクティックの宇宙旅行の詳細(日本語)


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※このページの情報は2009年11月現在のもので、予告なしに変更されることがあります。