こんにちは。マイルで得得のデイビッドです。
当たり前のことですが、マイレージプログラムは無料で利用できるものです。入会費や年会費は一切かかりません。
そして、飛行機で旅行をすれば、「おまけ」的なものとしてもらえるのがマイレージ(フライトマイル)になります。
普段の買い物も同じで、提携クレジットカードで買い物をすれば、これも「おまけ」的なものとしてマイレージがたまります。
このように、マイレージとは「おまけ」的に貯まっていくわけですが、おまけとして貯めたもので、(ほとんど)タダで航空券をゲットできるわけですから、大勢の方がマイレージにはまっているのも理解できます。
マイレージ購入が普及
2009年6月現在、日系マイレージプログラムである日本航空・JALマイレージバンク、全日空・ANAマイレージクラブでは、共にマイレージ購入制度を導入していません。
なので、飛行機に乗る、カードを使う、レンタカーを借りるなど、何らかのアクションをとる必要があるわけです。
しかし、日本の外を見渡してみると、多数の外資系マイレージプログラムでは、マイレージ購入制度を導入しており、お金を払ってマイレージを買うことができます。
例えば、2009年6月現在、当サイトで紹介している全てのアメリカ系マイレージプログラムでは、マイレージ購入制度を導入しています。なので、少なくともアメリカではマイル購入は当たり前の存在になっています。
そこで、「マイレージはそもそも無料で貯めるものなのに、そのマイレージを買うためにお金を使ったら意味ないじゃん」と思われる方もいるのではないのでしょうか。
もちろん、理想としては、「フライトマイル」「クレジットカードマイル」のように、全て自然に貯まったマイルを使って、特典航空券に交換するのが一番なのは当然です。
しかし同時に、「マイル自体を購入したら本末転倒だから、マイルは買ってはいけない」とはじめから決めてしまうのもどうでしょうか。
私ですが、2007年にノースウエスト航空・ワールドパークスの3万マイルを使って、東南アジアへのビジネスクラス往復特典を使いました。
実は、この時、口座には約29,000マイルしかなく、約1,000マイルが足りなかったのです。
ビジネスの特典を時間がある時に利用することが最優先だったので、この時は、約1万円を払って2,500マイルを購入しました。
一瞬、「特典のためにお金を使うなんて、なんかマイレージの戦略にはまっているなー」と考えてしまいましたが、マイルを購入したことは一切後悔していません。
なぜならば、「一番の目的はビジネスクラスで旅行をすることであり、その目的を果たすためなら、マイレージの価値が多少下がっても仕方ない」と考えていたからです。
それでは、私がマイレージを購入した際に、どれくらい特典の価値が下がったのかを検証してみます。
1万円のマイナスは
あまり影響がない
2007年のビジネス特典では、
行き → 成田〜香港
帰り → 香港〜クアラルンプール〜成田
と飛びました。
行きはノースウエスト航空、帰りはマレーシア航空と異なる航空会社を利用した旅程でした。
お金を払った場合の航空券代を想定するのは難しいのですが、ここでは、ノースウエスト航空の成田〜香港往復の半額、マレーシア航空の成田〜クアラルンプール〜香港の半額をそれぞれ足したいと思います。
2009年現在と2007年当時では、航空券事情に少し差があるかもしれませんが、ここでは2009年現在の航空券の相場を例にします。
約 6万円 → ノースウエスト航空の片道分
約16万円 → マレーシア航空の片道分
つまり、私のビジネスクラス特典は、約22万円分の価値があったことになります。
30,000マイル使った特典航空券で、約22万円分の価値ということは、1マイルの利用単価は約7,3円になります。結構いいほうではないでしょうか。
しかし実際には、30,000マイルに達するために約1万円払って、2,500マイル購入したことを忘れてはいけません。つまり、特典の価値からこの1万円分を引く必要があります。
約22万円から1万円を引いたら約21万円になります。約21万円の場合、1マイルの利用単価は約7円になります。
ということは、
約7,3円 → マイルを購入しなかった場合
約7 円 → マイルを購入した場合
のように、マイルを購入しても、マイル単価はたったの0,3円しか下がらなかったことになります。
その上、
マイルを購入しない → ビジネス特典を利用できない
マイルを購入した → ビジネス特典を利用できた
という大きな違いを考えてみれば、マイルを購入したことは、逆にいい選択だったと見ることもできるのではないでしょうか。
マイレージ購入は悪くない
ただし、特典の利用価値は少し下がる
ここで大事なのは、「マイルの購入は損であると一方的に決め付けるのではなく、総合的なコストパフォーマンスの中で考えて判断してみること」です。
上の例のように、私の特典旅行では、ビジネスクラスの特典だったこともあり、1万円分を引いた後でも、マイレージの価値はまだそれなりにありました。
たしかに1万円という余計な経費がかかってしまいましたが、マイレージを購入したことにより、
1.行きたい時にビジネス特典を使えた
2.マイル単価は約7円と良いパフォーマンスだった
と2つのメリットを得られたのも事実です。
逆に1万円をケチってしまったら、特典旅行すら実現できなかったわけですから、これこそ本末転倒であると言っても過言ではないかと思います。
もちろん、購入を避けるケースもあり
ここでは、「マイルを購入してでも、特典航空券を使うべき」という空気が漂ってしまったかもしれませんが、もちろん、逆にマイルを購入すべきではないケースもあります。
例えば、ユナイテッド航空・マイレージプラスの10,000マイルがあり、15,000マイル使って全日空の日本国内線を飛びたいとします。
5,000マイル足りないので、約2万円支払って5,000マイル購入したとします。この場合、「約2万円支払ったけど、肝心な特典は利用できたから、総合的に見れば大丈夫」と言えるでしょうか。
例えば、15,000マイルを使って、羽田〜札幌間を往復したとします。片道約15,000円とした場合、往復で約3万円の価値になります。
5,000マイル購入に約2万円使ったので、約3万円から約2万円を引くと、この15,000マイルの特典航空券の価値は1万円分になります。
15,000マイルの特典の価値が1万円の場合、マイル単価は約0,6円と、なんと1円をきってしまいます。
この例は少し極端かもしれませんが、この例の場合、「わざわざマイルを購入してまで使うべき特典航空券ではなかったため、マイルの購入は正しい決断ではなかった」と見ることができます。
このように、ただ単に「マイル購入はダメ」というのではなく、
1.もともとコストパフォーマンスが高い特典航空券であれば、マイルを購入してもよい
2.しかし、もちろんマイルを購入しない場合と比べたら、多少の利用価値(マイル単価)は下がる
3.比較的安めの路線のエコノミークラス特典の場合は、できればマイル購入は避けたい
と、3つの点を押さえておけば大丈夫なのではないでしょうか。
これから特典航空券を利用したいのに、数千マイル足りない場合は、上の3つの点を考慮して、最終決断をされてみてはいかがでしょうか。 |