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コラム (2008年11月)
マイレージプログラム一番の面白みとは?

こんにちは。マイルで得得のデイビッドです。

ほとんどの方は、「マイレージを貯めて、いつか特典航空券を使って(ほとんど)無料で旅行したい」というのが、マイレージプログラムを利用している一番の理由ではないでしょうか。

私もその1人で、理想の特典旅行を目指すためにも、時間を見つけてはマイルの獲得方法、特典航空券の使用方法の勉強をしています。

いざ、マイレージプログラムの会員になってみると、会員として調べることが、思った以上にあるのに気づかれたのではないでしょうか。

例えば、

・自分の運賃で加算されるかは予約クラスを調べる
・自分が飛ぶ路線では加算されるか調べる
・何マイルでどこへ飛べるか調べる
・どの路線、どこ経由で飛べるか調べる


などなど、マイレージを上手に使いたい限り、このように、調べることはたくさんあります。

私はマイレージプログラムが大好きなので、上記の内容を調べること自体を楽しんでいるのが現状です。

しかし、周りには「いろんなルールを調べるのが面倒くさい」「マイルが貯まっても飛べるとは限らないから、はじめから払って航空券を買ったほうが楽」などの声があるのも事実です。

一人一人の考え方があるので、私は別に反対はしません。ただし、1つだけ「絶対に違う!」と言いたい事があります。

マイレージプログラムは単なるポイントプログラムではない

どうしても納得できないのは、「マイレージはよくあるポイントプログラムと同じでしょ?」という意見です

よく、マイレージプログラムは、「航空会社のポイントプログラム」という説明がありますが、別にこれは間違ってはいないと思います。

ただし、マイレージプログラムを、例えば、スーパーマーケットのポイント、CD屋さんのポイントなどと、同じにされることだけは納得できません

私の意見では、マイレージプログラムの醍醐味(だいごみ)として、やはり「自分が使うマイレージの価値は自分で決めることができる」ということだと思います

例えば、私の近所のスーパーでは、独自のポイントシステムを採用しています。買い物をするたびにポイントが貯まるわけですが、500ポイント貯まれば、500円分として使うことができます。

しかし、これは誰が500ポイント貯まっても、誰でも500円分の価値しかないことになります。

例えば、大学生のA君が使おうと、主婦のBさんが使おうと、年金暮らしのCさんが使おうと、500ポイントは500円分の価値しかありません。つまり、自分でポイントの価値を決めることはできません。

「年金暮らしのCさんは家計が厳しいから、Cさんだけ500ポイントは800円分にしてあげる」というようなことはまずありません。

しかし、マイレージプログラムだと、自分で使うマイレージの価値を、自分で(ある程度)コントロールすることができます

これは、特典航空券で飛ぶ航空会社、路線、便、座席クラス、旅行する時期などによって、マイレージの価値は常に変化するからです

私は、この「マイレージ(特典航空券)の価値は、自分で決めることができる」ということが、マイレージプログラム一番の面白みだと思っています

今までのコラムでも、私は時々「マイレージの価値」「1マイルの価値」という言葉を使っていますが、まさにこれこそ、どれだけマイレージを効率よく利用しているかを判断するバロメーターになるわけです

それでは、マイレージの価値はどれくらい変わるのでしょうか。いくつかの具体的な例で、マイレージの価値を比較してみます。

ユナイテッド航空・マイレージプラスの場合

まずは、アメリカ系のユナイテッド航空(UA)・マイレージプラスを例としてみます。

例えば、2008年11月現在、UA・マイレージプラスでは、全日空の日本国内特典には、往復で15,000マイル必要になります。

ただし、これを、「へー、15,000マイルだと少ないほうだし、少なめのマイル数で日本国内を飛べるならいいよねー」と、何となく理解しているだけでは良くありません。

同時に、この同じ15,000マイルでも、利用する路線(ルート)、時期によって、15,000マイルの価値はかなり変わることも覚えておく必要があります。

例えば、この15,000マイルの価値は、以下のように変わります。

(例1)
羽田−札幌間の特典を、出発日の40日前に発券


この場合、ただ単に羽田−札幌間・普通運賃の往復分の料金をもとに、15,000マイルの価値を計算してはいけません。

なぜならば、出発の40日前であれば、航空券を購入する場合、28日前までに購入できる「旅割」などの割引料金も利用できるからです。その分、この15,000マイルの価値も下がることになります

例えば、羽田−札幌の往復を、13,400円の「旅割」運賃で購入すると、往復で26,800円になります。

ということは、26,800÷15,000=約1.7 なので、

例1では、1マイルの価値=約1.7円になります

(例2)
羽田−札幌間の特典を、出発日の21日前に発券


この場合だと、出発日の28日前をきっているので、安い「旅割」運賃を購入することはできません。次に安いのは、出発の7日前までに購入できる「特割7」運賃になります。

例えば、羽田−札幌の往復を、23,800円の「特割7」運賃で購入すると、往復で47,600円になります。

ということは、47,600÷15,000=約3.1 なので、

例2では、1マイルの価値=約3.1円になります。

このように、例2の特典だと、例1の特典の約2倍の利用価値があることになります。同じ15,000マイルなのに、価値に約2倍の違いがある。これこそ、マイレージプログラムの面白みになります

ここでは、1つの路線を、2つの運賃のみだけで比較しましたが、旅行する時期、路線によっては、利用価値に3〜5倍の差が出る場合もあります。

ノースウエスト航空・ワールドパークスの場合

続いて、ノースウエスト航空(NW)・ワールドパークスを見てみます。

NW・ワールドパークスでは、2008年11月現在、日本−東南アジア間のビジネスクラス往復は、30,000マイルとなっています。

前例のUA・マイレージプラスでは、日本国内の特典を例にしたので、NW・ワールドパークスでは、国際線のビジネスクラスで比較してみたいと思います。

(例1)
成田−シンガポール間のビジネスクラス特典を、2008年12月にチャイナエアラインで往復


チャイナエアラインだと、国際線のビジネスクラスとはいえ、近めの東南アジアだと、思ったよりもリーズナブルな料金で利用することができます。

例えば、2008年12月上旬に、チャイナエアライン・ビジネスで成田−シンガポール間を116,800円で往復できる場合は、

116,800÷30,000=約3.9 になるので、

例1では、1マイルの価値=約3.9円になります

(例2)
成田−シンガポール間のビジネスクラス特典を、2008年12月にノースウエスト航空で往復


例えば、2008年12月上旬に、ノースウエスト航空・ビジネスで成田−シンガポール間を222,000円で往復できる場合は、

222,000÷30,000=約7.4 になるので、

例2では、1マイルの価値=約7.4円にもなります

この場合でも、例2の特典の価値は、例1の約2倍になっています。

パートナー特典(Suicaなど)はもったいない

ここでは、UA・マイレージプラス、NW・ワールドパークスと、外資系のみで例を出してしまいましたが、使い方によって、マイレージの価値が結構変わることはおわかりいただけかと思います。

逆に、このことを知ってしまうと、「Edy(エディー)、Suica(スイカ)などの、パートナー特典でマイルを交換してしまうことは、非常にもったいないこと」もわかってしまいます

例えば、全日空・ANAマイレージクラブの10,000マイルを、Edyの電子マネーの10,000円分に交換することができます。

ただし、これだと、10,000マイルの価値は必ず10,000円になってしまい、先に触れた、スーパーの500ポイントの例と、同じことになってしまいます

いくらEdyだと日常生活で使えるとはいえ、せっかくのマイレージを、スーパーのポイントのように、効率の悪い方法で使ってしまうのは非常にもったいないことです

貯めなくてはいけないマイル数が多少は多くなってでも、マイルを特典航空券に使うことにより、マイルの価値が上がるのは明らかです

もちろん、「私は仕事がとても忙しく、旅行をする暇などない」という方には、電子マネーやポイントに交換して使うのも、1つの方法となります。

上のような場合は仕方がありませんが、旅行をする時間がある場合は、マイルを特典航空券に使い、マイルを効率よく使うよう心がけてください。

また、マイルを効率よく使うためには、普段から航空会社別の運賃の相場、路線別の相場などなど、少なからず調べることがでてきます

少し面倒くさいかもしれませんが、それは「マイレージの価値を自分で決めるためにも、最低限必要な行動である」と自分に言い聞かせてみてください

なお、当サイトの特典旅行例では、マイレージプログラム別におすすめする特典例を紹介しています。中には「マイレージの価値が上がる特典例」も紹介していますので、ぜひご参考ください。


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※このページの情報は2008年11月現在のものです。