香港・マカオへ旅行される際、香港ドルへの両替はどうされていますでしょうか。(※マカオでも香港ドルが普通に使えます)
出発当日、日本の空港の両替所で、何となく両替している方も多いのではないでしょうか。
空港での両替は、出発間際にその場で両替できるので、とても便利な方法です。
準備の早い方は、出発の前に、街中の銀行などで両替を済ませている場合も多いかと思います。
しかし、両替手数料という点から見てみると、実は空港での両替や、街中の銀行での両替だと、数千円〜数万円もの手数料を損しているのが現状です。
空港の両替所は、手数料が膨大
空港の両替所(または街中の銀行)の窓口では、最新の為替レートが表示されていますが、「あれ?思ったよりも高いな」と思われた方も多いのではないのでしょうか。
例えば、同じ日に、ネットなどでは「1香港ドル=12円」だったのに、両替所では「1香港ドル=15円」と表示されていることがあります。
これは、数時間の間に3円円安になったのではなく、空港の両替所(街中の銀行)では、1香港ドルにつき約3円の両替手数料を請求しているため、ネットの為替情報などで見た為替レートよりも高くなっているのです。
1香港ドルにつき、たったの3円と思われるかもしれませんが、両替の金額がそれなりになると、この手数料は馬鹿にできません。特に、香港ドルは両替単位が多くなるのでなおさらです。
例えば、10,000香港ドルを両替する場合、1香港ドルにつき約3円の両替手数料が発生するので、両替手数料だけで約30,000円も払うことになります。
空港や銀行両替所では、両替手数料を含んだ為替レートを表示しているので、両替手数料を払っている意識が薄くなりがちです。実際に、「こんなに手数料を払っていたのか?」と思われた方も多いのではないでしょうか。
約30,000円の両替手数料を、約3,500円にする方法
上の例のように、1万香港ドルを両替する場合、空港や銀行だと約30,000円という膨大な手数料が取られるわけですが、この約30,000円の手数料を、たったの約3,500円にする方法があります(1香港ドル=約12円の場合)。
その方法とは、証券会社のFX口座を活用した方法です(口座の開設料金・年会費などは発生せず無料で利用できるので安心です)。
簡単にまとめると、以下のような手順になります。
FXの口座を開設する(無料)
↓
そのFX口座にお金(日本円)を入金する
↓
FX口座内で日本円を米ドルに両替する
↓
両替した米ドルを、シティバンク銀行の口座に米ドルのまま送金する
↓
シティバンクの支店窓口で、口座内の米ドルをトラベラーズチェックにして受け取る
↓
香港・マカオに、米ドルのトラベラーズチェックを持っていく
↓
香港現地の銀行にて、米ドル建てトラベラーズチェックを香港ドルへ現金化する
つまり、日本にある空港の両替所や、街中の銀行で両替をする代わりに、FX口座内で自分で両替してしまうのです。
なお、「香港ドルが欲しいのに、なぜFXでは一旦米ドルに両替するの?」と思われるかもしれませんが、FXで香港ドルへ両替しても、香港ドルのトラベラーズチェックを発行してくれる銀行がないため、FXではまず米ドルへ両替します。
現在、FXにはたくさんの業者がありますが、例えば、マネックス証券のFX口座は、米ドルへ両替するのに役立ちます。
マネックス証券のFX口座では、口座にある日本円を、米ドルに両替することができます。
そして、口座内にある米ドルを、米ドル建てのまま、シティバンク銀行の口座に出金することが許されています。現在、FX口座にある米ドル残高を、米ドルのまま、シティバンク銀行に出金できるFX口座は少ないのが現状です。
マネックス証券でFXの取引をする必要なし
FXをされたことがない方は、「私は両替だけに興味があって、FX取引はしたくない」と思われるかもしれません。
そのような方も心配はありません。マネックス証券のFXでは、米ドルへ両替するために、FX取引をする必要はありません。口座維持手数料も一切発生しません。
マネックス証券のホームページでログインした後、メニューから「コンバージョン」を選べば、日本円を米ドルに両替することができます。この「コンバージョン」とは、FX口座内にある日本円を外貨へ両替できるサービスであり、FX取引とは関係ないものなので安心です。
シティバンク銀行の口座が必要
マネックス証券と同時に必要になるのが、シティバンク銀行の口座です。
他の銀行でも米ドル用の口座が用意されている中、なぜシティバンク銀行がいいかというと、マネックス証券のFXで両替した米ドルを、シティバンク銀行に入金する際の、入金手数料が無料になるからです。
実は、三井住友銀行など、他の都市銀行へ、同じように米ドルを入金すると、入金手数料として別途数千円取られてしまうのです。しかしシティバンク銀行なら、この手数料がかからないので安心です。この入金手数料は、リフティングチャージとも呼ばれています。
シティバンク銀行には
口座維持手数料がかかる。
ただし、日本円で50万円以上、
外貨で20万円以上の預金があれば
口座維持手数料は無料
マネックス証券のFXで両替した米ドルを、シティバンク銀行へ移動する必要があるわけですが、実は、シティバンク銀行は、通常の都市銀行とは違い、口座を持っていると、毎月2,100円の口座維持手数料が発生します。
なので、「せっかく香港ドルへの両替手数料を節約するためにしているのに、シティバンク銀行の口座維持に毎月2,100円とられたら意味ないじゃん」と思われるかもしれません。
その通りで、素直に毎月2,100円の手数料を払ってしまうと、FXを活用した両替方法も意味がありません。
しかし、シティバンク銀行では、毎月、日本円で50万円以上、または外貨で20万円分以上の預金がある限り、口座維持手数料を無料にしてくれるのです。
なので、毎月2,100円の手数料を避けるために、日本円だと50万円の預金、外貨だと20万円分の預金を口座に置いておけば安心です。
外貨の場合、例えば、米ドルの為替レートが1ドル100円の場合、米ドルで2,000ドル以上を、シティバンク銀行の口座内に置いておけば、毎月の維持手数料は無料になります。
日本円で50万円(外貨だと20万円相当額)も必要だなんて・・・と思われるかもしれませんが、このお金は使う必要はなく、あくまでもシティバンク銀行の口座にキープしておくだけなので、マイナスな面はありません。
また、シティバンク銀行はアメリカ系の銀行ですが、日本にあるシティバンク銀行に預けた預金は、日本の預金保険の対象になり、最大1,000万円までの預金は保障されるので安心です。
マルチマネー口座へ米ドルを移して、
トラベラーズチェックを発行。手数料も安め
シティバンク銀行では、円普通預金口座を開設すると、同時にマルチマネー口座という外貨用の口座も自動で作られます。円普通預金口座とマルチマネー口座には、異なる口座番号が与えられます。
マネックス証券のFX口座から出金する米ドルは、シティバンク銀行のマルチマネー口座に米ドル預金として入ることになります。
そして、シティバンク銀行の窓口へ行けば、マルチマネー口座内にある米ドルを、トラベラーズチェックに交換することができます。
シティバンク銀行に口座を持っている人が、シティバンク銀行の窓口でトラベラーズチェックを発行する場合、発行手数料として1%が取られます。
例えば、1米ドルが100円の時、1,300米ドル分(およそ1万香港ドルに相当)のトラベラーズチェックを発行する場合、130,000円分を発行することになるので、130,000円の1%である1,300円が手数料となります。
ちなみに、他の都市銀行では、大抵トラベラーズチェックの発行手数料は2%になっているので、シティバンク銀行ですと、手数料を半分に抑えることができます。
香港にある創興銀行(Chong Hing Bank)の窓口にて、トラベラーズチェックを現金化。創興銀行なら、旅行者もOKで手数料が無料。
マネックス証券のFX口座で両替し、シティバンク銀行の窓口でトラベラーズチェックを発行することにより、両替手数料がかなり削減できることはおわかりいただけたと思います。
次のステップでは、米ドルのトラベラーズチェックを、香港現地の銀行にて、香港ドルへ現金化します。
香港にて、米ドル建てトラベラーズチェックを香港ドルへ現金化できる銀行は多数あるのですが、その中でも、
「創興銀行」(Chong Hing Bank)
という銀行がおすすめです。
なぜなら、ほとんどの銀行では、米ドル建てトラベラーズチェックの換金に50〜150香港ドルほどの手数料がかかるところ、創興銀行だと換金手数料が無料になるからです。
創興銀行は、香港最大手の銀行ではなく中規模の銀行にはなりますが、香港島、九龍島のほとんどの有名な繁華街に支店があるので安心です。
↑
香港の各地にある創興銀行
創興銀行の支店にて、米ドル建てトラベラーズチェックを渡して、香港ドルの現金を受け取ることになります。
香港では比較的英語が通じますが、一部の係員は英語があまり通じないケースもあるので、紙に中国語で「港元現金旅行支票」などと書けば、大抵伝わります。
ここで遂に、FXを利用し格安の手数料にて、香港ドルへの両替が完了したことになります。
説明が長くなってしまいましたが、最後に、「日本の空港で両替した場合」と、「FXを利用して両替した場合」での手数料の比較をもう一度、表にしてまとめてみたいと思います。
10,000香港ドルへ両替すると想定 |
日本の空港・銀行の両替所の場合 |
【手順1】
1香港ドルにつき、約3円の手数料 |
. |
10,000香港ドルを両替する場合、
10,000 X 3=30,000なので、
|
ここでの手数料は、
約30,000円 |
. |
つまり、手数料の合計は
約30,000円
|
マネックス証券のFXを利用した両替の場合 |
【手順1】
マネックス証券のFX口座内にて、
円を約1,300米ドルへ両替する。
この時の両替手数料は、
1米ドルにつき20銭なので、
1,300米ドルの場合は、
約260円
※為替レートにより異なるが、
1万香港ドル=1,300米ドル前後
|
ここでの手数料は、260円 |
【手順2】
1,300米ドルを、シティバンク銀行へ送る
この時の、
マネックス証券のFX口座から出金する際にかかる、出金手数料が2,000円
シティバンクに入金する際にかかる、入金手数料は無料
|
ここでの手数料は、2,000円 |
【手順3】
シティバンク銀行に移った1,300米ドルを、窓口にてトラベラーズチェックとして受け取る
この時の手数料は、両替金額の1%
例えば、1ドル100円の場合、130,000円の1%の1,300円が手数料
|
ここでの手数料は、1,300円
(1米ドル=100円の場合) |
【手順4】
米ドル建てトラベラーズチェックを、香港現地の創興銀行の支店にて、香港ドルへ現金化する
この時の手数料は無料。
例えば、為替レートが、1米ドル=約7.7香港ドルの時、1,300米ドルを両替すると約10,000香港ドルの受け取り |
ここでの手数料は、0円 |
. |
つまり、手数料の合計は
約3,500円 |
ほぼ同じ額の香港ドルへ両替する場合、
空港よりも、FXで両替したほうが、
約26,500円の手数料を節約 |
両替手数料で約26,500円も節約できれば、ホテル1〜2泊分くらいのお金になります。
1万香港ドルも両替しないという方も、半分の5,000香港ドルだけ両替する場合でも、約13,000円もの手数料を節約できることになります。
最後に、マネックス証券のFX口座を活用した、香港ドルへの両替方法をまとめたいと思います。
格安の手数料で香港ドルへ両替する手順
その1
マネックス証券の口座を開設する
●口座開設料・維持料は全て無料
●ここでは、マネックス証券の総合口座の開設になります。FX口座の開設手続きは、後から行います
↓
その2
マネックス証券から、口座開設キットが届くので、申込書に記入・捺印をして、本人確認のできる身分証明書を添付し、マネックス証券に返送する
↓
その3
マネックス証券から、
ログイン用のID・パスワードが書かれた郵便物が届く
●ちゃんとログインできるか確認してください
↓
その4
ログインできることを確認したら、
ログインした後に、FX PLUS口座の開設をする
●FX PLUS口座とは、マネックス証券のFX口座の名称になります
●FX PLUS口座の開設手数料・維持手数料は一切かかりません
●FX PLUS口座の開設は、オンライン上で完了します。もう一度、書面や本人確認書類を郵送する必要はありません
↓
その5
米ドルへ両替したい金額分(日本円)を、マネックス証券の総合口座へ振り込む
●振込み先は、マネックス証券の総合口座になります。FX PLUS口座ではありません
●例えば、1万香港ドルへ両替したい場合、10,000香港ドル→約1,300米ドルになるので、1ドル100円なら、約130,000円。ただし、レートは常に変動するので、少し多めにすると安心
●マネックス証券から指定された口座へ振り込む
●すぐに旅行しない場合でも、急に円高になった時(または急に円安になりそうな時)に備えて、即座に良いタイミングで米ドルへ両替できるよう、ある程度の金額はすぐに振り込んでおくと便利
↓
その6
マネックス証券の総合口座にお金が振り込まれた後、
振り込まれたお金を、
総合口座から、FX PLUS口座へ振り替えする
●振り替えとは、総合口座に入金されたお金を、FX PLUS口座に移動する、という意味です
↓
その7
マネックス証券のFX PLUS口座内で、
メニューから「コンバージョン」を選び、
日本円から米ドルへ両替する
↓
その8
続いて、シティバンク銀行の口座を開設する
●既にシティバンク銀行の口座がある場合はスキップ
●日本円で50万円以上、または外貨で20万円分以上の預金を、常に口座内に置いておけば、月2,100円の口座維持手数料は無料
●外貨で20万円以上の預金を置いておく場合は、米ドルの両替も、マネックス証券のFXですれば、安い手数料で済む
↓
その9
シティバンク銀行へ本人確認書類(免許書など)を提出する
●提出方法はFAX、画像アップロード、郵送から選択
●既にシティバンク銀行の口座がある場合はスキップ
↓
その10
シティバンク銀行の口座開設が完了したら、
マネックス証券に電話をして、
「外貨出金申請書」を依頼する
「外貨出金申請書」が届いたら、
記入して返送する
●外貨出金申請書とは、マネックス証券のFX口座で両替した米ドルを、シティバンク銀行の口座に出金するのを依頼する用紙になります
●マネックス証券に外貨出金申請書到着後、1週間以内には、シティバンク銀行の口座に米ドルが入金されます
↓
その11
シティバンク銀行のマルチマネー口座に米ドルが入金された後、
シティバンクの支店窓口へ行き、マルチマネー口座にある米ドルでトラベラーズチェックを発行する
●手数料は、両替金額の1%
↓
その12
香港に米ドル建てトラベラーズチェックを持っていき、現地の創興銀行の支店にて、トラベラーズチェックを香港ドルへ現金化する
●現金化の手数料は無料
●パスポートを提示する必要あり
●手数料に50〜150香港ドルを取られてもいい場合は、他の銀行でも現金化可能(例外あり)
となります。
することが多めですが、一度慣れてしまえば、長期的には数万円の両替手数料を節約することができます。
香港は日本から近いこともあり、リピーターが多い旅行先でもあります。香港へ行く回数が増えるほど、節約できる両替手数料も増えるので、香港へ旅行される方はぜひマスターしたい方法です。
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