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コラム (2011年04月)
特典旅行でLCCを活用できる3つの方法

こんにちは。マイルで得得のデイビッドです。

LCC(格安航空会社)という言葉も、やっと日本でも浸透してきた今日この頃ですが、一部の格安航空会社を除き、マイレージは貯まらないので、マイラーとしては「LCCはあまり利用する予定はない」という方もいるかもしれません。

私も、「LCCの料金が安いのは魅力的だけど、メジャーキャリアを飛んだ時に貯まるマイルの価値も含めると、必ずしもLCCがものすごく安いとは限らない」というのが正直な気持ちです。

もちろん、エアアジアXのクアラルンプール片道5,000円、春秋航空の上海片道2,000円くらいになると、マイルの価値などは関係ない話になってしまうのですが・・・。

韓国はチェジュ航空やエアプサン、東南アジア方面はエアアジアX、オセアニア方面はジェットスター航空、中国方面は春秋航空など、LCCの就航エリアも少しずつではありますが、広がりつつあります。

しかし、アシアナ航空大韓航空の韓国往復が1万円台、東南アジアも格安航空券なら3万円台など、LCCの通常の運賃とそんなに変わらない運賃で、メジャーキャリアに乗れる時期があるのも事実です

なので、マイラーとして、何となく格安航空会社を避けている、または利用したい気持ちが沸かない、という方も多いのではないでしょうか。私も、同じような気持ちがあります。

マイラーにとって、LCCとの接し方はまだ微妙なところがありますが、特典旅行という視点からですと、格安航空会社はとても大切な存在になります。

つまり、普段はメジャーキャリアに乗ってマイルを貯め、そのマイルで手に入れた特典航空券で旅行する際に、LCCを活用するという考え方です

それでは、実際に、特典旅行でどのようにLCCを活用できるのでしょうか。具体的にいくつかの方法を見てみます。

LCCの活用方法その1:
オープンジョー間の移動に使う


オープンジョーとは、到着地と出発地が異なることを指します。例えば、東南アジアへの特典旅行で、まずはバンコクに到着し、帰りはシンガポールから出発する旅程であれば、これはオープンジョーになります。

1回の旅行で、複数の目的地に寄りたい場合、オープンジョーは便利な方法になります。

上のオープンジョーの特典旅行の場合、特典航空券で無料で飛べるのは、あくまでも「日本→バンコク」「シンガポール→日本」のみになります。つまり、「バンコク→シンガポール」間は、自費で飛ぶ必要があるわけです。

そこで出番なのが格安航空会社です。せっかくの特典旅行なのに、余計な出費はできるだけ避けたい方が多いのではないでしょうか。

それなのに、上のバンコク〜シンガポール間の場合、メジャーキャリアであるシンガポール航空タイ国際航空にしてしまうと、片道1万円以上と、それなりの金額になってしまいます。

その代わりに、タイ・エアアジアや、ジェットスターアジア航空などの格安航空会社を選べば、時期にもよりますが、片道数千円だけで飛ぶことができます。格安航空会社のおかげで、気軽にオープンジョー旅行をすることができるわけです

同じエリア内での片道移動の場合、メジャーキャリアで飛んでも獲得できるマイル数は多くないので、マイルが貯まらないLCCも、うしろめたさなく利用することができます。

ちなみに、上では東南アジア内のオープンジョーを例にしていますが、アメリカやヨーロッパ内でも同じようなオープンジョーが可能です。

例えば、アメリカなら、特典航空券の現地到着地をサンフランシスコ、現地出発地をニューヨークにして、その間をジェットブルー航空のようなLCCで利用することが可能です。


LCCの活用方法その2:
特典で飛べるところまで飛び、そこから先はLCCを利用


例えば、特典旅行でオーストラリアに行きたいとします。しかし、マイルは東南アジアまでに必要な分しかないとします。

もちろん、オーストラリアまでに必要な分までマイルを貯めるのもありですが、「そんなに旅行しない」「有効期限がある」などの理由で、早めにマイルを使い切るケースもあるかと思います。

この場合、「マイルでは東南アジアまでしか行けない」「本当に行きたいところはオーストラリア」と、ジレンマが発生してしまいます。そこで役に立つのがLCCです。

例えば、マイルによる特典ではシンガポールまで飛び、シンガポールからパースまではLCCのタイガーエアウェイズを利用、という方法があります。

他にも、クアラルンプールからエアアジアX、東南アジア各地からジェットスター航空も利用できます。

時期にもよりますが、LCCなら、東南アジア〜オーストラリアの往復が数万円だけでできることもあります。つまり、特典旅行に数万円プラスしただけでオーストラリアに行けることになります。

このような例は、「東南アジア→オーストラリア」の他でも適用できます。例えば、「東南アジア→インド」「中国→東南アジア」「アメリカ→メキシコ」など、LCCが飛んでいるエリアであればどこでも活用できることになります。

LCCの活用方法その3:
片道は特典航空券で、片道はLCCを利用


ユナイテッド航空・マイレージプラスアメリカン航空・アドバンテージなど、往復の半分のマイル数で片道特典を利用できるマイレージプログラムが増えてきています。

そんな中、「行きたいところまでの片道分のマイルはあるのにな」というケースもあるかと思います。

そこで思いつくのが、帰りの片道航空券の購入ですが、ほとんどのメジャーキャリアでは、片道航空券の運賃も往復航空券とほとんど変わらないため、片道航空券を買うと損してしまうケースがほとんどです

そこで、またまたLCCの登場です。基本的に、LCCの運賃は片道ベースになります。つまり、片道だけの購入でも、ちゃんと安い運賃を買うことができるのです

例えば、特典航空券でオーストラリアまでの片道を飛び、帰りだけLCCのジェットスター航空を利用、というのが可能になります。

片道だけ自己負担になるので、マイルにプラス数万円で、オーストラリアへの往復ができることになります。

最後に、LCC利用の際の注意点

以上、LCCの3つの活用方法をご紹介いたしましたが、LCCを取り入れることにより、特典旅行のバリエーションが一気に増えることが感じ取れたら幸いです。

ただし、LCC利用に関して1つ注意すべきことがあります。それは、「LCCの利用便が遅延または欠航しても、基本的にLCCからの補償はない」ということです(事情によって、一部LCCでは何かしらの方法で補償される場合もあり)。

例えば、メジャーキャリアであれば、航空会社の都合で欠航した場合、他の便に振り替えてくれます。翌日の振り替え便になった場合は、ホテル代などを負担してくれます。

乗り継ぎの旅程であれば、1番目の便の到着が遅れ、次の便に乗り遅れた時も、その次の便に乗らせてくれます。このように、メジャーキャリアならではの補償があるのも事実です。

ところが、LCC利用の場合、上記のような補償がないので注意が必要です。

例えば、日本からクアラルンプールまでは特典(メジャーキャリア)で飛び、そこからエアアジアに乗り継ぐとします。

例えば、本来そのエアアジア便の乗り継ぎが3時間後だったにも関わらず、急きょ欠航になり、出発が翌日になったらどうでしょうか。他の航空会社便に振り替えはしてくれないので、もしその日に他の便がなければ、一泊する必要があります。その上、宿泊料金は自己負担になります

さすがに毎日のように欠航や遅延はありませんが、LCCは空港の駐機時間を短くして、その分飛行機をたくさん飛ばすので、1つの便で遅れが出ると、その後の便にも遅れが連鎖する、という欠点があります。

日本に戻る場合も、LCCの到着が遅れると、特典航空券による日本行きに接続出来ない可能性もあります。そうすると、また宿泊費が発生してしまいます。

そこで、私たちが取れる対策が2つあります。

1つ目は、「乗り継ぎ時間は長めにする」ことです。

メジャーキャリアでハブ空港を乗り継ぐ旅程の際、1時間半〜2時間の乗り継ぎもよくあります。でも、万が一接続できなくても、ちゃんと航空会社が世話をしてくれるので安心です。

しかし、乗り継ぎ便がLCCの場合は補償がないので、乗り遅れの際はすべて自分で対処する必要があります。

例えば、LCCでバンコク→香港、特典で香港→東京と飛ぶ場合、バンコク発のLCC便が遅れるリスクがあります。その場合、香港での乗り継ぎ時間を4〜5時間と、長めにとるのがおすすめです。そうすれば、LCC便の出発が1〜2時間遅れても、東京行きに問題なく乗り継げます。

2つ目のの対策として、「海外旅行保険に、飛行機遅延補償を付ける」ことがあります。

普段からこの補償を付けている方も多いかと思いますが、万が一LCC便の遅延や欠航で宿泊する必要が出た場合、この補償を付けていれば、最低限の宿泊費は保険で賄えるので安心です。

自分に合う方法か再確認を

個人旅行をされたことがなく、いつも添乗員のいるツアー参加という方は、LCCを1人で利用するのは不安だと思うので、最終目的地まで、すべて特典航空券のメジャーキャリアで飛ぶほうが安心かもしれません。

また、そもそも乗り継ぎが嫌だと思われる方もいるかと思います。

そのような場合は、やはり、最終目的地まで特典航空券で飛んでしまうのがベストかもしれません。

逆に、個人旅行に慣れていて、遅延や欠航があっても自分で対処できるという方は、LCCを組み込んだ特典旅行も問題ないかと思います。

例えば、急に現地で宿泊することになっても、ネットや電話でホテルの手配ができるのであれば、LCC利用のリスクは自分でカバーできるので安心です。

なので、

「ちゃんと航空会社に世話をしてもらいたい」
「何かあった場合の対処が面倒、または出来ない」
「遅延とか欠航はできるだけ避けたい」

という方は、
→特典航空券で最終目的地まで行く方法

「少なめのマイルで、旅行の回数を増やしたい」
「何かあっても対処は自分でできる」
「遅延や欠航にも慣れている」

という方は、
→特典航空券とLCCを組み合わせた方法

と考えるのが良さそうです。

LCC利用に抵抗がないという方は、ぜひ次回の特典旅行に、LCCを取り入れてみてはいかがでしょうか。


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※このページの情報は2011年04月現在のもので、予告なしに変更されることがあります。