こんにちは。マイルで得得のデイビッドです。
前回の「マイレージ、マイライフを読んだ感想」では、原作小説を読んだ感想をお伝えしましたが、さっそく、映画バージョンを公開初日に見てきました。
このコラムの1ページ目では、「映画バージョンでのストーリー、上映映画館」について、2ページ目では、「印象に残ったシーン、私の率直な感想」を述べさせていただきます。
〜ご注意〜
このコラムでは、2010年3月20日公開の映画「マイレージ、マイライフ」を見た感想をお伝えしています。
なので、何も知らない状態で映画を楽しまれたい方は、このコラムを読まれないことをおすすめします。逆に、事前に情報を得て、より深く映画を楽しまれたい方は、ぜひお読みいただければと思います。
映画「マイレージ、マイライフ」のストーリー
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主人公の名前はライアン・ビンガムで、映画ではジョージ・クルーニーが演じています。他に出演している俳優の中には、特別有名な方はいないかと思います。
ライアンの仕事はリストラ請負人で、会社の代わりにリストラを宣告して、その後の精神的なサポートをする仕事です。
仕事柄、アメリカ全国を飛び回るので、マイレージもそれなりに貯まっています。ライアンが貯めているのは、アメリカン航空・アドバンテージのマイルです。
ライアンの目標は、AA/アドバンテージのマイルを1,000万マイルを貯めることです。
ちなみに、小説バージョンでは100万マイルが目標になっていますが、100万マイルだと意外に多くの人が達成していて珍しくないため、あえて1,000万マイルにしたのかもしれません。
出張があるからこそ、ライアンはマイルを貯められたわけですが、新入社員のナタリーが、「ネット上でリストラ宣告すれば、出張しなくていいので経費削減できる」と提案し、それが実現しそうになります。
1,000万マイルを目標にしているライアンにとって、これはとんでもないことです。
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と、ストーリーはこれぐらいにしておいて、印象に残ったシーンや、クライマックスは、次のページで触れたいと思います。
上映映画館が少ない
映画の感想の前に、マイレージ、マイライフの上映館について触れたいと思います。
今回少し残念だったのは、上映映画館がとても少なかったことです。今までは、見たい映画があると、いつも行く映画館で上映されているのがほとんどでした。
しかし、マイレージ、マイライフは、今まで行ったことのある全ての映画館で上映されませんでした。一瞬、「まだ上映予定表を更新していないのか?」と思ってしまったほどです。
マイレージ、マイライフの公式サイト上に掲載されていますが、とても上映館が少ないようです。それだけ、需要がないということでしょうか。マイラーとしても悲しいことです(笑)。
ちなみに、山手線圏内で、マイレージ、マイライフを上映している映画館は、
・新宿武蔵野館(新宿駅)
・ヒューマントラストシネマ渋谷(渋谷駅)
・TOHOシネマズサンテ(日比谷駅・銀座駅)
のみです。しかも、全て小さめの映画館です。いつも私が行く大型映画館では、一切上映されていないのはショックでした。他の上映映画館の一覧はこちら
私が行ったのは、新宿にある新宿武蔵野館です。
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入口の様子です。マイレージ、マイライフのポスターがありました。JRの東口から歩いてすぐのところにありました。焼肉の叙々苑と同じビル内です。
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館内は、このようにちょっとした展示がされていました。空港にある標識もあり、空港の雰囲気を作り出していました。
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先着数百人は、記念はがきがもらえたようですが、無事私ももらえました。記念にとっておきたいと思います。
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上映開始約10分前です。公開初日ということもあり、かなり混んでいました。まさに搭乗ゲートにいるような感じでした(笑)。
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映画が始まるまで、買ったオフィシャルガイドブックを読んでいました。最近のマイレージ事情も簡単に書かれていたので面白かったです。ぜひ読んでみてください。
続いて、印象に残ったシーン、そして見た感想を述べてみたいと思います。
印象に残った内容・シーン
1.オフィシャルエアラインのアメリカン航空
映画のオフィシャルエアラインがアメリカン航空ということもあり、主人公のライアンはアメリカン航空・アドバンテージ会員という設定でした。
もちろん上級会員なので、プラチナカードを持っていますし、アメリカン航空の空港ラウンジである「アドミラルクラブ」も何度か登場しました。
その時に、ライアンは「cheap sushi(安っぽい寿司)が食べられる」と言っていましたが、成田の旧ノースウエスト(現在のデルタ)のラウンジで食べたサーモン寿司は、私は結構おいしく食べられました(笑)。
あと印象的だったのが、ライアンが持っている「コンシェルジュ・キー」というカードです。
特定の顧客のみに渡されているカードだと思いますが、電話でいろんな世話をしてくれるのだと思います。私のような平会員には予想もつかない世界があるようです。
2.上級会員が優遇される数々のシーン
主人公がエリート会員ということもあり、エリート会員のメリットを駆使しているシーンもありました。
まず、空港でのチェックインです。エリート会員(またはファーストクラス)専用カウンターは空いていて、ライアンは素早くチェックインを済ませます。
出張で泊るホテルには、実在するヒルトン、ハンプトンホテルなどが登場しました。
ライアンは、ヒルトンのエリート会員でもあるため、チェックインカウンターで優先レーンに並ぶと、一般レーンに並んでいる女性から注意されますが、エリート会員であることが分かると、怒って暴言を吐くシーンがあります。
マイレージプログラムやホテルプログラムは、正に階級制度そのものと言ってもいいかもしれません(笑)。
3.当たり前のように使う空港コード
ライアンと、愛人であるアレックスが、電話でお互いのスケジュールを話すシーンがありました。
「その日には、どこ経由でどこに飛んで・・」という会話だったのですが、その時、当たり前のように「ORD」などの空港コードを言っていたのが印象的でした。
なお、「ORD」はシカゴ・オヘア空港のことで、アメリカン航空のハブ空港の1つになります。最大のハブであるダラス・フォートワース空港は「DFW」になります。
「DFW」は覚えやすいですが、私は「ORD」を覚えるまで時間がかかりました。
4.マイレージプログラムに入会させる
ライアンと新入社員のナタリーは、一緒に出張しますが、あるフライト中、ライアンはナタリーに、AA/アドバンテージの入会申込書を渡します。
このシーンを見たとたん、私は「今まで家族や友人にマイレージプログラム入会をすすめてきた自分」を見ているようでした。
5.いろいろ考えさせられたクライマックス
クライマックスと言っても、1つわかりやすいクライマックスがあるのではなく、細かなシーンがたくさんありました。
100%覚えていませんが、流れを言うと、
ライアンが、真剣に付き合おうと思っていたアレックスの家に行くと、実は子持ちの妻であることがわかった
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いろんな人が、自分の人生の目標・ゴール・誇りについて語るシーンが流れる
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マイルを貯めること自体が目的になっていたライアンは、出張廃止でがっかりしているが、ネット上でのリストラ宣告が廃止され、また出張が再開されることを知る
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空港のタイムテーブルを見つめて、何かを考えているライアンが立っている
という流れです(順序は間違っているかもしれません)。
私が感じたのは、「ライアンは空港に1人で立ちながら、マイルを貯めること自体が目的になっていたが、他人が何と言おうとも、自分が好きなことは自分で決め、まっすぐ進んでいく」と考えていたのかもしれません。
ライアンは、「今まで仕事とマイレージだけに没頭して、家族や友人関係には全く力を入れてこなかった自分は正しかったのか?」と自分に問いかけていたのかもしれません。
主人公のライアンは独身の中年男性です。日本でもアメリカでもそうですが、一般的には、「結婚→マイホーム購入→子供を産む→子供を育てる→子育てが終わる→孫が産まれる」というパターンが待っています。
しかし、ライアンは、どれも達成していなく、どれにも興味がありません。妻はいないし、マイホームもなくホテル漬けの生活をしています。
ライアンの生き方に不満を抱いている家族、マイルに没頭しているライアンを理解できない新入社員のナタリー、そして典型的な人生を送るのが当たり前だと思っている家族や社会そのものに参っているライアンなど、見えない葛藤があったのかもしれません。
しかしライアンは、「僕には家族もマイホームもない。でも世界一のマイラーとして生きていく誇りがある限り、僕は大丈夫」と言い聞かせていたのかもしれません。
以上ですが、印象に残ったシーンと、私の感想を述べさせていただきました。
上映映画館はかなり限られていますが、マイレージ会員の方は、ぜひ見られることをおすすめします。
ストーリー、キャスト、上映映画館の一覧などの詳細は、公式サイトでご確認ください。
【関連ページ】
・マイレージ、マイライフの公式サイト
・マイレージ、マイライフ上映の映画館一覧 |