みなさんは「どうしてマイルを貯めているの?」と聞かれたら、「もちろん特典航空券で旅行に行きたいから」と答えるのではないでしょうか。
一部のマイレージプログラムでは商品券や他のポイントに交換することもできますが、やはり特典航空券が一番人気の特典となっています。
コールセンターで予約の場合は多い
現在はオンライン(各航空会社のウェブサイト)上で特典航空券の予約・発券ができるようになりました。24時間好きなときにできるので私も重宝しています。
しかし、全ての提携航空会社がオンライン発券に対応しているわけではなく、まだまだコールセンターに電話をしなければならない場合はたくさんあります。
例えば、日本航空・JALマイレージバンクでは、日本航空のウェブサイトから特典の予約ができるのは日本航空のみなります。
他に提携しているキャセイパシフィック航空、アメリカン航空などの特典航空券は日本航空のコールセンターに電話をする必要があります。
少し話が変わりますが、第10回目のインタビューにご協力いただいたさぶろへいさんのご回答の中に、「特典航空券の発券はオペレーターとの真剣勝負」という箇所がありました。
おそらくオペレーターによって対応が変わるので、悪い対応の場合は特典を発券するまで時間がかかる、または希望する特典が取れない場合がある、ということをお伝えになりたかったのだと思います。
実は、私はここ数日間、このことについてずっと考えていました。なぜならば、私も過去に同じことを思ったことが何回もあるからです。
なので今回は、今まで私が電話してきた中で対応の悪かった(もしくは理想的ではなかった)オペレーターのケースを挙げてみたいと思います。
同時に、対応の良かったオペレーターのケースも挙げてみて、悪いケースと比較もしてみます。
ケース1:ノースウエスト航空のオペレーター
過去にノースウエスト航空に電話した際、2人のオペレーターから2つの異なる答えが返ってきたことがありました。
まず、知りたかった内容ですが、「NW・ワールドパークスで、マレーシア航空のクアラルンプール経由で香港へは行けるのか?」を知りたかったわけです。
遠回りと判断されて2万マイル(ビジネスは3万マイル)で発券できないのでは?と心配した私はさっそく電話をして聞いてみました。
まずは1人目(男性)の回答です。
質問をするとすぐに
「それは遠回りなのでできません」
という回答でした。なので「前に聞いたときはOKだと言われたのですが」と言うと、「香港まではノースウエストの直行便のみが利用できます」と言われました。
そんなはずはないと思いましたが、このオペレーターはかなり自信を持っている感じだったので、ここで電話を切りました。
数日後、また電話をして聞いてみました。次は女性の方が出ました。
続いて2人目(女性)の回答です。
同じ質問をすると
「ちょっとお待ちください。(おそらくパソコンで調べた後)、クアラルンプール経由でも香港へは行けますね」
という回答でした。
ちなみに、この同じオペレーターではありませんが、私は後で無事にマレーシア航空の香港−クアラルンプール−成田というルートで特典を発券してもらいました。
2人のオペレーターの回答ですが、違いは以下のようになります。
1人目の男性:
調べもせずに、すぐにダメだと言い張る → 自分の知識に自信があって、わざわざ調べようとしなかった
2人目の女性:
パソコンの端末で調べてくれて、最新の情報を教えてくれた → 正確な情報を伝えようとパソコンで調べてくれた
この場合は、もし私が1人目のオペレーターの言うことを素直に信じていれば、この特典はあきらめていたかもしれません。つまり、1人目のオペレーターの言うことを信じる=本来取れるはずの特典がとれないことになってしまいます。
中には、このように間違っていることを100%正しいかのように話すオペレーターがいるので注意が必要です。
ケース2:ユナイテッド航空のオペレーター
ユナイテッド航空・マイレージプラスのマイルを使って、アメリカ国内線の特典を発券したかった時のケースです。
この時は、アメリカ西海岸から東海岸への往復特典を取ろうとしました。特典枠が無かったときの対応を比べてみます。
まずは1人目(女性)の回答です。
「その日は全て一杯です」
それだけの回答で、その後はずっとシーンとしていたので、私から「それでは次の日はどうですか?」と聞いてみると、
「次の日も一杯です」
だけの返事でした。
ちょっと愛想がよくなかったので、すぐに電話を切って掛けなおしました。
続いて2人目(男性)の回答です。
「その日は一杯です。帰りは空いているんですが、行きは一杯ですね。でもUSエアウェイズがあるかもしれませんね。ちょっとお待ちください。(パソコンで調べた後)、次の日であれば、行きがUSエアウェイズでよければ空いてますね。」
と言ってきました。
このユナイテッド航空のケースでは、2人のオペレータの違いは以下のようになります。
1人目の女性:
特典枠がないと言ってはそのままで、ずっと静かにしていた → サービス精神ゼロ
2人目の男性:
USエアウェイズの特典枠も確認してくれた → 特典を取ってあげようと自ら努力してくれた
もし1人目の女性オペレーターも自らUSエアウェイズの空きを調べてくれたら、希望する日に特典枠があったかもしれません。
もちろん私から聞けばいいだけのことですが、二人目の男性オペレーターのように、自ら他の航空会社または路線での特典枠をチェックしてくれると、特典がゲットできる確率が上がるのは明らかです。
ケース3:全日空のオペレーター
ここでは特典の発券ではなく、ある提携航空会社の特典では燃油サーチャージが免除されるかを知りたくて電話をしました。
まずは1人目(女性)の回答です。
「それは実際に特典を発券しないとわかりません。発券する時にわかるので、発券したい時にまた電話をください」
との回答でした。
続いて2人目(女性)の回答です。
「発券しないとわからないのですが、今、仮の予約を入れてみましょうか。そうすれば、燃油サーチャージも請求されるかどうかわかるので」
この2人のオペレーターの違いは次のようになります。
1人目のオペレーター:
わからないと言っただけだった → 調べてくれない面倒くさがりタイプ
2人目のオペレーター:
わからないと言ったが、わざわざチェックしてくれた → 時間をかけてでも要望に応えようとする誠実タイプ
この時は特典を発券しませんでしたが、2人目のオペレーターの方が対応がいいのは明らかです。
さて、ここではノースウエスト航空、ユナイテッド航空、全日空の3つのケースでのオペレーターの対応を比較してみましたが、中には同じような経験をされた方もいるのではないでしょうか。
このように、一般的に良いオペレーター、そして良くない(悪い)オペレーターの両方がいるわけですが、もちろん前者の良いオペレーターと話したほうが物事はうまく進むわけです。
それでは、質の高いオペレーターと話す確率を上げるにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、私がしている3つのコツをご紹介します。
コツ1:
電話を切る
質の悪いオペレーターにあたってしまった場合は、思い切って電話を切ることをおすすめします。
そして、後でもう一度電話をして、良いオペレーターだと感じたのであれば、特典の予約に移ればいいわけです。
ちなみに、電話を切る時ですが、対応が悪いからと突然切るのは失礼なので、「やっぱり今度にします」などの適当な理由を言ってから切るのがいいかと思います。
コツ2:
思いやりの一言を添える
特典枠がない日が続き、何回も何回も特典枠のチェックをするとなると、たとえ丁寧なオペレーターでも、疲れてきて気分を損ねてしまう可能性があります。
面倒臭がって特典枠のチェックもせずに「一杯です」と言われてしまうことを避けるためにも、一言思いやりの声を掛けるのはどうでしょうか。
ちなみに、私は以前に特典枠のチェックで、一杯の日が何日も続いてしまい、結局10日以上の空きを調べてもらったことがありました。
感じは良いオペレーターだったのですが、さすがに10回以上も特典枠の確認をしていると、少しずつ「もうあきらめてくださいよ」みたいな気持ちが伝わってきたのも事実でした。
なので、そういう時には「何回もチェックしてもらってすいません」「ゆっくりどうぞ」などの一言を添えれば、オペレーターのムードが悪くなるのも避けれるかもしれません。
コツ3:
良い&悪いオペレーターの名前を控えておく
ほとんどの航空会社では、電話に出るときに「●●航空の●●です」のように、オペレーターの名前を言います。
なので、対応が良いオペレーター、悪いオペレーター両方の名前を控えておくことをおすすめします。
特に、悪いオペレーターの名前を控えておくのがいいかと思います。そして、もし次回電話した時に、同じ(悪い)オペレーターが出たのであれば、電話を切ってしまうことです。
逆に、良いオペレーターとして控えたオペレーターが出たのであれば、「この人だったら、なかなか特典枠が無くても辛抱してチェックしてくれるな」と、安心しながら話すことができます。
なお、時々名前を言わないオペレーターがいますが、もう二度と話したくない場合は、「失礼ですがお名前を聞いてもよろしいですか?」と聞いてでも、名前を控えることをおすすめします。
ちなみに、私は各航空会社のコールセンターで、特に良い、そして悪いと思ったオペレーターの名前をエクセルのファイルで保存しています。そこまでしなくても・・と思われるかもしれませんが(笑)。
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これがそのエクセルファイルの一部分です。
この航空会社のコールセンターの場合、特に良いと感じたオペレーターは2人、悪いと感じたオペレーターは3人いることになります。
次回、特典を発券するためにこの航空会社に電話をするときには、この私オリジナルのブラックリストに載った3人にあたらないといいのですが(笑)。
小さい航空会社では対処できない
ちなみに、全日空、日本航空、ノースウエスト航空などのようなマイレージ会員の多い航空会社では、オペレーターも多くいるわけなので、その分同じ人にあたる確率は少なくなります。
あるヨーロッパ系の航空会社ですが、過去に2回電話した時、2回とも同じオペレーターの方がでました。そして、対応はあまりよくありませんでした。
おそらくこの航空会社の日本のマイレージ会員はあまり多くないため、オペレーターも数人しかいないと思います。その分、同じ人にあたってしまう確率も高くなるわけです。
こういう小さい航空会社の場合は、上の3つのようなコツは役に立たないので、オペレーターのペースに合わせるしか方法はありません。
万が一、いつ電話しても毎回対応の悪いオペレーターがでるのであれば、以前のコラム「外資系エアラインはちょっと怖い?」で触れている方法が多少は役に立つかもしれません。
以上ですが、上の3つのコツを行えば、次回からの特典予約はよりスムーズになるかもしれません。
私なりの3つのコツをもう1度まとめてみると
1.嫌なオペレーターの時は電話を切る
2.時間がかかる時は一言添える
3.オペレーターの名前を控える
となります。
せっかく必要マイル数が貯まっても、悪いオペレーターにあたってしまい、せっかくの特典航空券ゲットのチャンスを逃してしまうなんてとんでもありません。
なので、今まで対応の悪いオペレーターで嫌な思いをされたことのある方には、ぜひこの3つのコツを覚えてもらい、次回の特典予約に少しでも役立ってもらえれば幸いです。 |